「学校に通わずに高校を卒業したい」「通信制高校に興味を持っている」「そもそも通信制高校ってどんな高校なんだろう?」と疑問をお持ちの生徒さんや、その保護者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、通信制高校への入学・転学を考えていらっしゃる生徒さん・保護者の方向けに、通信制高校の特徴と仕組みについて解説します。
通信制高校とは?
通信制高校とは、教室に通って集団で授業を受ける全日制課程・定時制課程とは異なり、パソコンやタブレット・スマホなどの通信機器や、郵送の教材を活用して、自主学習を中心に単位取得を目指す高校です。一般的な全日制の高校と異なり、通信制高校では学校に毎日通う必要がなく、自宅で学習を進め、レポートやテストを送信・郵送することで、単位を取得します。
自分のペースで自由に学習を進めることができるため、病気や怪我・人間関係など、何らかの事情で学校に通えない・通いたくない生徒さんはもちろん、全日制の高校よりも通信制に行きたいと感じた生徒さんや、仕事や芸能活動・スポーツなどと勉強を両立させるため通信制を選んだ生徒さんも多く在籍しています。特に近年では、大学の進学実績がいい学校、サポート校と連携して充実したアクティビティを用意している学校、スポーツに力を入れている学校など、さまざまな特徴を持った通信制高校が増えており、少子化にも関わらず通信制高校に通う生徒さんは年々増えています。
通信制高校の仕組みとは?
通信制高校では、レポート提出とスクーリング、認定試験(テスト)の合格という3つの流れに沿って、単位を取得します。
まず、各教科ごとに自宅で学習を進め、勉強した成果をもとにレポートを提出します。自分のペースで無理なく学習計画を立てる進めることができるのが特徴です。※無花果高等学園では、各教科月1本程度レポートを提出してもらいます。
また、自宅での学習と並行して、スクーリングを行います。これは、学校にもよりますが週数回〜年数回などの頻度で、学校に行って先生と学習面談をすることを指します。勉強中わからないことがある場合、このスクーリングの面談中に聞くこともできます。
スクーリングを終え、レポートを出すと、認定試験を受けることができます。認定試験に合格すると、単位を取得できます。
なお、通信制高校と似たシステムに「高卒認定試験」がありますが、こちらは学校に全く通うことなく、文部科学省の実施する試験を行うことで、高校を卒業していない人が「高校卒業程度の学力がある」ことを証明する、というものです。高卒認定試験は、①全く学校に通わないこと(一部の例外を除く)②高校を卒業しないため、学歴は「中卒」以下となる、という2点が通信制高校と大きく異なります。
通信制高校を卒業するには?
通信制高校で高卒資格を得るための条件は、
(1)必須科目を含む74単位以上を取得すること
(2)学校に3年以上在籍すること
(3)特別活動(修学旅行などの行事・イベントや、サークル活動など)に30時間以上参加すること
の3つです。
この3つを満たすと、全日制の高校を卒業するのと同様、高卒資格が与えられます。
なお、高卒認定試験も「高校卒業と同程度の学力がある」と保証されますが、こちらは前述の通り、合格しても「高校を卒業した」という扱いにはなりません。
サポート校とは?
サポート校は、通信制高校と提携している、通信制高校に通う生徒たちが通学するための学校です。通信制高校の生徒たちは基本的には自宅で学習を進めますが、単位を取得するには、定期的に通学して面談・学習相談を行なったり(スクーリング)、学校行事などの特別活動に参加したりする必要があります。単位取得・卒業のために通学する必要がある活動をサポートするのが、サポート校の大きな役目です。
また、無花果高等学園をはじめ、サポート校の中には、単なるスクーリングのための学校にとどまらず、行事や活動を充実させている学校もあります。各サポート校ごとに特徴や強みが異なるため、通信制高校への入学・転学を考えている方は、ぜひ提携先のサポート校についても調べてみるとおすすめです。
※無花果高等学園は島根県の益田永島学園と提携したサポート校です。
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