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地方の学生にももっと受験の選択肢を――総合型選抜特化の個別指導塾『無花果AO』リーダー谷野夏羽さんインタビュー 

皆さんは、大学に入る「方法」をどのくらい知っていますか?

定員が比較的多く、また学力試験であるがゆえに試験範囲や出題傾向がわかりやすいとされている一般入試のほかに、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(公募/指定校)と呼ばれる入試システムがあることをご存じですか?

総合型選抜や学校推薦型選抜の多くは、面接や小論文など、わかりやすい正解のない試験が課されることがほとんど。「対策がしづらい」という理由で特に地方の高校では敬遠され、対策がきちんと行われないこともあります。

しかし総合型選抜は、謎に包まれた対策不可能な入試ではありません。
地方の高校生の受験の選択肢に、総合型選抜や学校推薦型選抜を。
そのような思いで岡山を拠点に完全オンラインの総合型選抜特化の個別指導塾『無花果AO』を運営されている、谷野夏羽さんをインタビューしました。

総合型選抜ってどんな入試なんだろう?
総合型選抜対策の塾って、何をしているんだろう?
自分も総合型選抜、受けられるのかな?

こんな疑問を持っている方、必読です!

プロフィール

谷野夏羽(たにのなつは)さん

岡山県津山市出身。岡山大学グローバル・ディスカバリー・プログラム在学中。株式会社コノテに2020年3月からインターン生として勤務。「無花果アカ」「無花果AO」の立ち上げ時から関わっている。現在は「無花果プロジェクト」のプロジェクトリーダー、「無花果学園」の総合型選抜部門を担当。2020年に現在の大学を総合型選抜で合格。その経験を活かし、「地方の高校生の大学受験への選択肢を増やすことで、将来への可能性を広げる」ための活動をしている。

twitter: @ich1ziku

地方では珍しい、総合型選抜特化の個別指導塾

――お願いします。まず、『無花果AO』について教えてください

『無花果AO』は、総合型選抜及び学校推薦型選抜(以下、特別選抜入試)に特化したオンラインの塾サービスです。

特別選抜入試の受験を検討している方への進路相談、出願のサポート、面接練習や小論文の添削など、幅広く特別選抜入試合格へ向けた対策を行っています。

プランはたくさんあって、高校1年生から長期的に対策される方にも、試験の直前に一度面接の練習をされるだけの方にも対応できるようになっています。個別相談でお話を伺いながら、生徒さんにぴったりのプランをご案内いたしますので、ご興味のある方は一度、公式サイトか各種SNSからご連絡くださいね。

無花果AO   

講師は全員、難関大学の特別選抜入試を突破した現役の大学生。拠点は岡山ですが、オンライン指導の強みを活かして東京や大阪の大学に通う講師も在籍しています。在籍する学部も様々なので、生徒さんの志望校に合わせて講師をマッチングできます。生徒さんからは、大学で最新の学問的な話題に触れていて話が面白くて勉強になるし、なにより気軽に相談できると好評です!

今年が1年目だったのですが、なんと全員合格!岡山大学のグローバルディスカバリープログラムや、順天堂大学、中京大学、産業能率大学などに合格されました。

合格の知らせを聞いたときは本当に嬉しくて。生徒さんの頑張りはもちろんですが、自分たちのやってきたことは間違っていなかったという自信になりました。

▼無花果AO公式ホームページ
https://1ziku.jp/ichijikuAO

谷野さんの受験経験

――谷野さん自身も、岡山大学のグローバルディスカバリープログラム(以下GDP)にAO入試で合格されていますよね。

そうですね。GDPはAO入試でしか入れないのでちょっと特殊かもしれないですが。

私の場合は、高校3年の夏までずっと一般入試で入れる学部を受けようと思っていたので、GDPの受験を決めたのはちょっと遅かったです。実は、1年生の時に一度GDPを志望していたのですが、レベルが高すぎると思って諦めていたんです。だから、他の人よりも動き出しが遅かった。

GDPに行きたいと思ったきっかけは、「知の理論」という高校の特別開講授業でした。偏見について考える授業などを通して、社会に対する「なんで?」という気持ちがたくさん湧いて。これを深められるのはGDPだろうと思いました。

諦めたつもりだったのに諦めきれなくて、学校の先生にも「本当はGDPに行きたいんじゃないのか」と背中を押してもらえて。幸い私の学校にはGDP受験の対策をしてくれる先生がいたので、その方と二人三脚で頑張りました。

GDPはAO入試で入った人ばかりだからか、ディスカッションが得意な人や勉学意欲が高い人が多く、刺激がたくさんあって、有意義な大学生活を送っています。諦めずに頑張ってよかったです。

特色選抜入試の対策は、合格することだけが目的ではなく、自分の人生についてより深く考えるためのもの。何をどんな環境で勉強したいのか、その先自分はどう生きていきたいのか、大学進学のタイミングで一度考えてみるという意味でも受験をお勧めしたいですね。

場所や経歴だけに左右されないように

――早い段階で特別選抜を視野に入れている人も、谷野さんのように割と直前になって受験を決める人もいるかと思いますが、授業をする中で気をつけていることはありますか?

具体的な指導方法は生徒さんによって違っていますが、いちばん意識しているのは、生徒さんと一緒に大学生活をリアルに思い描くことです。興味のあることやそれまでの活動と志望大学のプログラムがきちんとマッチしているか、本当に志望大学が生徒さんの興味のあるプログラムを提供しているのかをきちんとチェックしないと、特別選抜入試での合格は難しいからです。

例えば、高校生に「文学部ってどんなところだと思う?」と尋ねると、「源氏物語とか夏目漱石とかの研究をしているところ」って答える子が多い。もちろん文学作品や文豪の研究はしているでしょうけれど、文学部ってそれだけじゃないことも多いですよね。大学によって心理学が強かったり美術史が強かったりと「文学部」が扱う学問の幅って結構広いんですけど、たいていの高校生は知らないんです。でも、大学の先生たちは、高校生がそれを知っているものだと思って入試をします。

だから私は、大学のプログラムをできるだけ詳細に、具体的にして生徒さんに伝え、大学生活をよりリアルに描けるようにしています。

無花果AO   

――特別選抜入試は、帰国子女など特別な経験を積んでいる、その入試に向いている人が受ける、という印象を持っている人も多いと思います。どんな子に特別選抜入試の受験を勧めたいですか?

基本的には、大学受験を考える全ての人に特別選抜入試を選択肢のひとつとして捉えてもらえたらな、と思っています。確かに特別選抜入試に向いた性質を持った人や有利な経験を積んだ人はいるんですけれど、早め早めに対策すれば全員に合格の可能性はありますから。

特別選抜入試が一般の学力試験と違うのは、様々な事情で高校の勉強についていけなくなった人や高校に行かなくなった人の人生を変える可能性があること。いわゆる「不登校」と呼ばれる方や、スポーツなどの活動に力を入れていた方にも、特別選抜入試を検討してほしいですね。

不登校で学校に行かなかった生徒さんが一般入試で大学に現役合格するのは簡単ではありません。しかし、特別選抜入試だと最短距離で対策をすれば合格の可能性があります。『無花果AO』には、高校の授業についていけなくなったけれど大学進学の意思はある生徒さんが来てくれたこともあります。

学校に行かない時期のあった生徒さんも、本人の熱意と努力、そして適切な対策や戦略があれば、十分合格の可能性はあると信じています。

現に、そのような生徒さんが講師と二人三脚で、大学で何がしたいのか、そのためにどの大学に行くべきか、志望校に合格するのに必要な取り組みは何かを一緒に考え、対策し、合格まで到達したこともあります。生徒さんの努力が実を結んだときは、本当に嬉しかったです。

無花果AO   

――岡山を拠点にしながら、オンラインで展開していることにも狙いはありますか?

岡山という地方都市を拠点にしたのは、地方では特別選抜入試はまだまだマイナーな選択肢で、学校での対策が十分にされない傾向にあるからです。

学校側が一般入試メインの受験指導をしていたり、生徒同士でも特別選抜入試を「逃げ」だと思う風潮があったりと、なかなか特別選抜入試に対する理解がないんです。大学に入ってしまえば特別選抜入試も一般入試も変わりはないんですけれど、やっぱり五教科七科目きちんと勉強するのが当たり前の環境にいると、特別選抜入試は異端というか、邪道というか、そんな感じがするのかもしれません。

都会だと特別選抜対策に特化した塾はたくさんあるんですが、地方にはほとんどない。対策してもらえないから受けられない、受けても合格できない、というのはもったいないです。

それに、地方の高校生は身近に都会の大学生がいないんです。東大京大早慶、名前を聞いたことはあっても、そこに通っている人を知らない。でもオンラインだと、地方にいながら都会の大学生に出会えます。自分の憧れの大学に通う学生と話してより受験へのモチベーションをあげたり、知らなかった世界をのぞいたりできる。

住む場所による制限をできるだけ減らすことで、都会の特別対策に特化した塾と遜色ない、むしろそれ以上のサービスを提供しています。

『無花果AO』の生徒さんの中には、特別選抜入試を受けたいけれど対策をしてくれるところがない地方の高校生や、高校に行かなくなってしまったけれど大学進学の意思のある高校生など、「頼るところが『無花果AO』しかない」という方もいらっしゃいます。そういう方の力になれるのは嬉しいですね。

もちろん、地方の高校生だけでなく、東京や大阪など都会の方や海外からでも受講していただけますよ!

無花果AO   

――これからの『無花果AO』の展望を教えてください

まずは、もっともっと特別選抜入試で悩んでいる高校生、特に地方の高校生の力になりたいです。まだまだ悩んでいる高校生や、適切な対策がされないという理由で特別選抜入試の受験を諦める方も多いと思うので。

特別選抜入試が全ての方の選択肢のひとつになればいいなと思っています。最終的に選ぶかどうかは本人次第ですけれど、選べるものの幅が狭いのはもったいないですから。

今後はどんどん『無花果AO』の卒業生も増えてくると思うので、卒業生と受験生を繋いでより、特別選抜入試の輪を広げていきたいです。

場所によって選択肢が制限されない社会が来たら、最高ですね。

インタビューを終えて

最終的に選ぶかどうかはその人の自由だけれど、住む場所によって見えたり選べたりする選択肢が変わる社会を変えたい。

こんな強い想いがひしひしと伝わってくるインタビューでした。

知っているもの、選べるものの幅が広がったり、自分と一緒になって走ってくれる先生に出会えたりすると人生は大きく変わります。

谷野さんのお話を聞いていて、私自身が出会ってきた先生とその人たちが見せてくれた選択肢を思い出しました。

今まさに、受験で悩んでいる人は、ぜひ一度、『無花果AO』の方と話してみてはいかがでしょうか。


▼無花果AOお問い合わせ先

公式ホームページ内のお問い合わせフォーム:https://1ziku.jp/ichijikuAO

公式Twitterのダイレクトメッセージ:@ich1ziku


聞き手:武田ひか

書き手:Chiharu

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